> 円スワップレート+14bp
うーん、ファンタスティック! 借り手としては。このご時勢にこのCredit Spreadは異様ですね。iTraxxとか全体で見るとそれほどタイトなわけではないんですよ。東電様がワイドニングして、そのロールがReitに行っているのでしょうか?
にしてもL+14bpsで調達できるなら、土地買うの止めて、銀行に金貸したい気持ちにならないか? 銀行L+200bpsくらいありそうじゃないか。これはバブリーだな。年間14bpsだったら払って、CDS買っちゃおうよ。

Oct 5 2011 【クレジット市場】12年のJリート起債、償還額超に-不動産動意受け
【記者:桑子かつ代、キャサリン・チュウ】
 10月6日(ブルームバーグ):日本版不動産投資信託(Jリート)による債券(投資法人債)の発行が活発化しそうだ。起債コストの低下など市場環境が改善する中、不動産取引にも動きが出てきたためだ。2012年は新規物件への投資も視野に、既発債の償還予定の1590億円を上回る調達額になるとの見方も浮上している。
ケネディクス不動産投資法人は9月に4年半ぶりの投資法人債を発行した。ケネディクス・リート・マネジメントの田島正彦取締役財務企画部長は12年3月に再び発行して既発債の償還に充てたいとの考えを示した上で、その後も、新規投資に向けた調達手段の多様化策として「継続的に債券マーケットにアクセスしていきたい」と述べた。
みずほ証券によると、投資法人債(Jリート全体)の発行実績は過去最高が2007年の3300億円だった。これらの償還原資の確保もあり、10年は07年以来最大の1795億円を調達した。発行準備の動きも目立ち、調査会社のアイビー総研によると、今年1-9月の発行登録額は全体で1兆円とすでに10年の8000億円を上回った。
UBS証券の羽仁千夏エグゼクティブディレクターは12年について、起債額は最低でも償還額と同水準で、新規投資に充てる可能性のある分を含めると「償還額を上回る可能性がある」と分析。米サブプライムローン問題やリーマンショックで年間100億円前後の調達に低迷した08-09年から、明らかな改善傾向にあるという。
調達コスト「震災前」まで改善
発行活発化の背景には、賃貸収入という安定したキャッシュフローが評価され投資家から資金を集めやすく、起債コストも低下していることがある。Jリートで時価総額最大の日本ビルファンド投資法人の5年債の新規発行スプレッド(金利上乗せ幅)は円スワップレート+14bp(1bp=0.01%)と10年1月の+46bpから低下した。
BOAメリルリンチによると、日本の主要不動産と日本リテールファンド投資法人債などの国債に対する利回りの平均スプレッドは縮小傾向にある。09年4月の230bpから今年2月には24bpまで低下。大震災後に30bp台半ばまで上昇したが9月下旬には25bp前後とほぼ震災前の水準に戻っている。
アドバンス・レジデンス投資法人は、9月にJリートで震災後初の投資法人債を発行した。同法人としても07年11月以来の発行だ。運用会社のADインベストメント・マネジメントの広報担当・桐淵博史氏によると発行利率は1.27%と1.68%。発行に踏み切った理由を銀行の融資金利と同等もしく低めだったためなどと説明した。
不動産取引、3倍に急増
国内景気は大震災後から回復の兆しを見せ始めている。日銀短観で企業の景況感が改善する中、8月の新設住宅着工戸数や同月末のオフィ
ス空室率(都心5区の平均)はそれぞれ5カ月連続で改善し、3大都市圏の地価下落率は縮小している。日銀では昨秋以降、Jリートの信用力を補うため、投資口買い入れ策を継続している。
Jリートによる資金調達の増加は、不動産市場の回復自体を支える要素にもなる。みずほ証券の石沢卓志アナリストは、「震災後もJリートの物件取得意欲は高い。不動産取引が活発化すれば、震災後の市場回復を後押しするのは確かだ」と語り、資金の好循環につながる可能性があるとみている。
英不動産アドバイザリーのDTZによると、11年7-9月期の日本の商業不動産向け投資額は2720億円と直前の四半期(4-6月)の3倍に急増した。同社ではJリートが大震災で一時中断した不動産取引再開のけん引役になったと分析している。
農中信託銀行の新海秀之シニアファンドマネジャーは、投資家の視点から投資法人債について、キャッシュフローの安定性や政府支援でデフォルトリスクが低い点を指摘し、「スプレッドも取れる水準だ」と評価。来年分の償還予定額は確保できるとみている。

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