スイスフランの介入劇

金利が低いため、G7 Currency(主要通貨)であるにも関わらず日本ではほとんど存在感のないCHF(スイスフラン)であるが、数多ある通貨の中で、唯二つ、JPYとの共通点が多いと言える。
恒常的に金利が低い。(低かった)
株と逆相関。
Free Float。(意外に少ないぞぉ、Free Float通貨は)
主要通貨通貨なのに、USD/CHF という逆数表示。(JPY、CADが逆数表示)
株と逆相関というと適用範囲が狭いように思えるが、株とEURは正相関があるので、EURでも良い。EURが上がれば、ほとんどの通貨の対ドルレートも同様に上がる(CHFとJPYは除く)。 というくらいMajor通貨の動きというの没個性的だ。流動性が低くなる(株が下がる)と買われる”安心”のAsset Classというわけだ。古い2008年の記事であるが、この性質は少なくともこの3年間は変わっていない。2008.10.13: 株と通貨の相関
国際収支統計における外貨準備金の増減は歴史的には非常に安定していたが、2009年以降の伸びは異様で、ほとんど日本・中国と同じ構図、すなわち、経常収支黒字分がそのまま外準備金増に直結している。つまり、通貨介入で、中央銀行は自国の通貨を売り、他国通貨を買うという”ゆとり介入”なわけです。SNB(スイスの中央銀行)はUSDではなくて、EURを買っているところが日本と中国とは違うところであるが。介入規模が小さいだからであろうか、Basis SWAPのRateを見る限り、EURのRateが極端に上がる(ユーロ・ユーロマネー、オフショアのユーロが減少する)という影響は見ることができなかった。(8月末のCHFのBasis SWAPの動きはそれなりだったが)

Sep 6 2011 16:11:19
スイス中銀:ユーロの為替レート、1ユーロ=1.20フランの下限設定
【記者:Simone Meier】
 9月6日(ブルームバーグ):スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は6日、ユーロの為替レートについて1ユーロ=1.20スイス・フランの下限を設定すると発表した。

ドーン
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円介入より遥かにデカイインパクト。10%の通貨切り下げですよ。しかも効果持続。

Sep 7 2011 スイス中銀、約22兆円投じる公算-バンク・オブ・モントリオール
【記者:Allison Bennett】
9月6日(ブルームバーグ):カナダの銀行、バンク・オブ・モントリオールのグローバル通貨ストラテジスト、アンドルー・ブッシュ氏(米シカゴ在勤)は6日の投資家との電話会議で、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)がスイス・フランの上限を1ユーロ=1.20フランとすると発表したことについて、次のように発言した。
「私はSNBがこのペッグ(通貨連動制)を維持する価値を示すため、比較的短期間、恐らく最初の2カ月以内に2000億ユーロ(約22
兆円)前後を吸収すると想定
する」「先進国が自国通貨を他の先進国の通貨にペッグさせるということは実に重要な動きだ」

対ドルだろうが、対ユーロだろうが、フランプット、売ってたら死亡だったね。惜しかったな、ちょっと出すのが早すぎた今となっては全く価値のない”外れ観測”ニュース。↓

Sep 6 2011 13:39:23 スイス・フラン、オプション価格は先高示唆-中銀の政策効果は短命か
【記者:Paul Dobson and Klaus Wille】
 9月6日(ブルームバーグ):スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のヒルデブランド総裁は、スイス・フラン相場を7週間ぶりの安値水準に導くことに成功したが、オプション価格を見る限り政策の効果は短命に終わる可能性がある。
 スイス中銀が政策金利をゼロ%に近づけ、短期金融市場の流動性を6倍に増やしたことで、フランの対ユーロ相場は過去最高値を更新した先月9日から最大で16%下落した。しかし、アナリストはフラン高見通しを変えておらず、対ユーロで今年13%上昇するとの予想を堅持。フラン高予想を引き上げる動きも止まらない。
 ヒルデブランド総裁がフラン高阻止に講じたフラン売りなどの一連の措置でも、欧州債務危機が表面化した2009年終盤以降にフランが
主要16通貨に対して上昇する動きを止めることはできなかった。債務残高の国内総生産(GDP)比率がユーロ圏諸国よりも低く、13年に
かけて財政黒字が見込まれるスイスを投資家は資金の避難先と受け止めている。
 約4000億ドル(約31兆円)を運用するDWSインベストメントの為替責任者(フランクフルト在勤)、ディルク・アウフデルハイデ氏は1日のインタビューで、「スイス中銀がフラン高を阻止するために、十分な措置を講じることができるかが問題だ」と指摘、「欧州金融危機が深刻化したり、世界的なリスクという観点で不確実性が一層高まったりする際には、恐らく一段と資金が流入するだろう」と語った。
             リスクリバーサル
 フランは先月9日、ユーロとドルに対して最高値を更新。1ユーロ=1.00749フラン、1ドル=0.7071フランをそれぞれ記録した。フランの実効為替レートは、先月9日の最高値から9.2%下落。ただ、先週のフランは対ユーロで4.4%上昇し、週間上昇率としては過去最大となった。
 5日のオプション市場では、フランに対するユーロの3カ月物プットオプション(売る権利)価格のコール(買う権利)価格に対するプレミアム(上乗せ幅)が4.75ポイントとなった。これは過去最高の5.36ポイントに達した先月9日を除き、ブルームバーグがデータを取り始めた03年以降で最も高い水準。これは一層のフラン高見通しに対するヘッジ需要の高まりを意味している。
 コメルツ銀行の為替ストラテジー責任者、ウルリヒ・ロイヒトマン氏は先月31日のインタビューで、いわゆるリスクリバーサルは、ユーロが対フランで「大幅に下落する」リスクを依然として織り込んでいるとし、「環境が変われば、ユーロは対フランで再び相当強い圧力を受ける可能性がある」との見方を示した。

【G7 金利・国債系】
2011.07.07: モルガンS、米インフレ期待めぐるトレーディングで損失
2011.04.18: 米国債券投資戦略のすべて3/3 ~パススルー証券
2010.02.04: 日本最大の投信「グロソブ」4兆円割れ
2009.12.01: 金利系投資からの撤退 
2009.08.05: 金利をSalesに教える
2009.06.17: 暗算でやる金利計算@街頭インタビュー
2009.01.15: 株投資家から見たインフレ連動債TIPS
2008.12.25: さようならUS Strips
2007.12.17: 債券市場参加者の世界観 ~ 儲け=売値ー買値では無い  
2007.12.12: 債券税制 ~これを知った上で買えるか?毎月分配