今回の目的は人民元預金の他に、香港に散らしてある小さな預金の徹底回収も含まれている。
もちろんネットでできるのだが、送金先登録のお手紙を送り、さらに送金手数料もかかるので、
小額預金の場合、たかが引き落としにコストがかかるのは気に入らない。
店頭で全額回収が0コストで気持ち良い。
Hang Seng Bank Hong Kongに出向き、
俺「債券のブローカレッジサービスについて聞きたいんだが・・・」
銀行「私は詳細については答えられません。担当者は今他の顧客とMeeting中ですので15分お待ちください。」
うーん、15分待ってもどうせ、債券の”さ”の字も知らんやつしか出てこないんだろう?と思いながら、
待っている間、時間の無駄なので、窓口に行き、預金を全額引き下ろしたいと言った。
そしたら、窓口のネーさんが、わざわざカウンターから出てきて
「お考え直しをー、口座維持にかかる最低料金は安くなっておりますし、この商品を買っていただければ、
自動的にPrestage(優遇)顧客にアップグレードで、送金手数料も、為替手数料もお安くVIP待遇でございます。
どうかあちらのブースで詳細を・・・」
私の預金は、金額的に明らかに大した事無い規模だが、このご時世、
預金は銀行のドル箱商品。かつ東亜銀行の取り付け騒ぎの件もあったし・・・。
「安易に顧客に預金を引き出させてはならない」という本社から厳しい指令が下っているとみた。
やればできるじゃねぇか、何、15分も待たせてんだ、タワケが。
よ~し、Hang Seng Bankに最後のチャンスを与えよう。
俺「OK、では、これからいくつか質問をします。良いお返事だったらこの金を元に戻そう。
 ダメだったら、さようならを言わないといけません。」
ここで現金をブースの上に置き、Meetingを開始した。まさに現金問屋、宮路社長方式。
ゲンナマの迫力は相手をマジメに対応させるにはとても有効だ。
俺「まず、預金金利水準を教えてください。
 ・・・そのレベルだと預金はできないねぇ。じゃあ、債券の商品ラインナップを聞きたい。
 何?? ボンドブローカレッジサービスが無い??」
実際、無いことは無いのも知っているが、この銀行はレベルが低く、債券の話をできる人間が非常に
限られており、ファンドや仕組預金ばかり勧めてくる。
 
俺「長い説明どうもありがとう。残念ながら5%の利益に興味は無いのです。
  私は”今”、リスクを取れる、そして取りたいと言ったはずです。さようなら」
やっぱりダメだな。この銀行。
でも全て織り込み済みだったので、ブチ切れることなく終始笑顔で大人の対応ができたぞ。