日本の3トップ、株の魅力維持なるか(はや耳)

2016/03/07 日本経済新聞

 日本証券業協会などが米国時間10日にニューヨークで開く「日本証券サミット」に金融庁長官として初めて森信親長官が参加、日本株市場をPRする。これまで金融庁からは参事官らの出席にとどまっていたが、今回は「長官のスケジュールが合った」(日証協)。今年に入って日本株相場は軟調な場面が目立つことが多かっただけに、株式市場関係者からは歓迎の声があがる。
 当日は日証協の稲野和利会長と日本取引所グループの清田瞭グループ最高経営責任者を合わせた「3トップ」が勢ぞろい。日本企業のガバナンス向上や少額投資非課税制度(NISA)など日本株の魅力を発信する。証券業界で「右肩上がりだったアベノミクス相場の潮目が変わった」との懸念も強まるなか、3トップの発信力で海外マネーの関心をつなぎ留められるか――。

新聞記事を額面通りに受け止めるなら、

海外マネーの関心をつなぎ留められるか――。

じゃねぇだろうよ。「日本株の魅力はNISAです」って本当にニューヨークで発言したのかね? ついでに、

株式分割などを通じて、最低取引金額を下げることで個人投資家を呼び込んでます。
株主優待を充実させて、個人投資家を呼び込み、物言わぬ株主を増やして、余計な株主によるガバナンスが働かないように努力しています。
「最近、ROEを経営目標にしました」と日経新聞の一面にも取り上げられました。

まだ言おうか?

株価は1989年のバブル期の半分くらいですが、実は株式時価総額はバブル期と同じ程度に回復しているので、日本の経済は良いのです。
OECDの租税回避防止策、国際課税の影響はほとんどありません。日本では、法人税は異論なく払うものです。そもそも純利益よりも営業利益や経常利益って指標がありまして、株主ではなく、銀行の顔色をうかがいながら経営するのが基本です。
M&Aなんて言いますけど、あれ株と同じでしょ? 株なんて”ギャンブル”なんだからM&Aでの失敗は、本業とは関係ないので、特別損失に計上するようにしてるんです。

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外国人向けに、日本市場の魅力を、どう説明したらよいだろうね? まともな資本市場ではないんだ!ってことをもっと魅力として打ち出してはどうだろうか?

タイトル 「日本市場は世界最大のエマージング市場米国市場はその健全な価格形成ゆえに、そこに収益機会があるのでしょうか?
(スピーチなら、「マクドナルド、コカ・コーラ、P&G、グーグル、素晴らしい企業です。誰も否定できません。でもその株価に割安・割高があるでしょうか?」くらい加えても良いかもなw)

日本市場も先進国市場として認識され、経済成長の余地があるのか、と疑問に思われる方も多いと思います。意外に思われるかもしれませんが、日本では「経営と所有の分離」という概念がまだ浸透しておりません。ゆえに株主によるガバナンスはほとんど働いておらず、株主還元をおろそかにしている上場企業も数多くあります。これが…、米国並みに改善されていくとしたらどうでしょうか? そこが米国には無いエマージング的収益機会があると言えると思います。それから「経済成長と資本市場の有機的な結合」もありません。GDP、数十年で見れば名目でも実質でもどちらでも良いのですが、それと株価、もう少し正確に言うと株主リターンがほとんど無関係に動いています。株主リターンと実体経済をつなぐ、株主還元を米国並みにするだけでも、大きく改善の余地がある市場と言えましょう。

日本市場の魅力説明する時に「NISAです」ってよりは、説得力あると思うんだがどうかね?

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