東証と大証が経営統合 大証は48万円でTOB

TOB価格そのものの算定根拠はプレスリリースにうざいくらい書いてあるのでそれでも読んでうなっていてください。
ではちょっと聞かれたので、こんなクイズをしてみます。
TOB価格が48万円なのに、現在Jasdaqで取引されている8967 大阪証券取引所の株価が48万円に満たない金額で取引されているのは何故か?
正解は本日の最後にて。
東証と大証で合わせて時価総額が3000億円なわけですが・・・なんとSGXに及ばないのです。ちょっと驚きではないですか? 
というわけで・・・他国の取引所と比較してみましょう。
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取引所の時価総額は取引量や上場株式全体の時価総額とは無関係であることがわかります。要は、独占状態が、取引所の収益性を決めているのだとわかります。特に1位の香港は先進国市場で唯一独占禁止法がない”地域”ですから、香港取引所の時価総額はそれを背景に、こういう値段がついているということを示しています。P.E.を載せておきましたが、何もけたたましく違うわけではありません。この合併後の日本取引所は競争がなくなるのならば、審査費用、場口銭を不当に上げれば時価総額アップは間違いなしです。お題目として上げている「取引高の増減」「新規上場」「新規市場の創設」などは、もし営利企業として取引所をマネージするのであれば全く必要のないことです。
逆に言うと、世界最大の怪獣市場アメリカは、国内で取引所が激しく競争し、取引コストを極限にまで低くしているんだなということがわかります。
それから、香港はデリバティブやクリアリングも傘下においていることも指摘できると思います。製造(上場審査)から物流(クリアリング)までを一部地域限定で独占的に握る。まさに証券業界の東電状態なわけです。

Nov 22 2011 東証と大証が経営統合合意、13年1月合併-世界3位の取引所へ
【記者:長谷川敏郎、林純子】
 11月22日(ブルームバーグ):東京証券取引所と大阪証券取引所は22日、経営統合で合意したと発表した。まず東証が大証株の公開買い付け(TOB)を行い、大証を子会社化した上で、その後に大証を存続会社として東証が吸収合併される。経営統合は持ち株会社方式とし、合併の効力発生日は2013年1月1日とする。
 金融取引システムの発展による企業、投資家のグローバル化で国境を越えた取引所間での競争が激化しており、取引所同士の合従連衡の動きも進んでいる。日本の取引所がグローバルプレーヤーとして生き残るため、規模の拡大、取り扱い金融商品の多様化、コスト削減による競争力の強化が必要と両社は判断した。
 大証に対するTOB価格は1株当たり48万円で、最大17万9999株を864億円で取得する。TOBの開始時期などに関しては未定。合併に際しては、東証の1株に対し、大証の0.2019株を割り当て交付する。企業価値を示す時価総額ベースでは、株式を上場している大証1に対し、東証は1.7倍。21日時点の大証の時価総額1137億円から試算すると、東証は1933億円になる。
 明治安田アセットマネジメントの福島毅執行役員は、「取引所がグローバルに合併している中で、出来高が減少している日本で取引所が別々になっている意味はなく、合併は当然の帰結だ」と指摘。「政治的な駆け引きではなく、お互いの強い部分を残し、投資家にとって使いやすいシステムを選択して欲しい」と述べた。
新会社CEOに東証斉藤氏、COOに大証米田氏
 統合持ち株会社の商号は「日本取引所グループ(仮称)」とし、最高経営責任者(CEO)には東証グループの斉藤惇社長、最高執行責任者(COO)には大証の米田道生社長が就任予定。
 かつては世界2位だった日本の株式時価総額は、08年に初めて中国に逆転を許して以来、相対的な地盤沈下が顕著となっていた。世界取引所連盟の公表データによると、10月末時点の東証の上場株式時価総額は3兆4281億ドル(約263兆円)、大証は2163億ドル(約17兆円)。両取引所を合算すると、NYSEユーロネクストの11兆8837億ドル(約912兆円)、ナスダックOMXの3兆9251億ドル(約301兆円)に次ぎ世界3位の取引所規模となる。
 大和証券キャピタル・マーケッツの塩田淳アナリストは、統合条件について「時価総額ベースの統合比率は大証1に対して東証2、大
証に対するTOB価格は50万円をそれぞれ予想していた」とし、「時価総額では東証側が、TOB価格では大証側がそれぞれ相手に歩み寄ったイメージだ」と言う。その上で、「東証が株式公開して時間がかかるのを避け、規模のメリットを早く追求するためにお互い歩み寄らざ
るを得なかったのだろう」と指摘した。
 両社の統合については、3月に検討の動きが表面化。その後時期や統合形態などをめぐり、双方間で協議を重ねてきた。15日の定例会見で大証の米田社長は、「問題点を話しながら解決をしていっている」と述べ、交渉作業が順調に進展していることを示唆していた。東証、大証両社はきょう午後4時30分から記者会見を開き、会見には斉藤東証社長、大証米田社長が出席する。
 午前の大証ジャスダック市場の大証株終値は、前日比0.2%高の42万2000円で、東証によるTOB価格を12%下回っていた。午後の取引で大証株は一時、5.5%高の44万4000円まで上げた。
 しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンドマネージャーは、「東証は現物、大証は先物に強みを持つといった具合に、一応の補完性はある」との見解を示唆。ただ一方で、「スピード感を欠き、遅きに失した感もある。海外の取引所との競争力、対抗していけるかといった観点では疑問が残る」とも話していた。

正解は買取株数の問題です。東証が告知している最大で18万株というのは発行済株式数27万株よりも少ないです。ですからTOBに申し込んでも買い取ってもらえないリスクがあるからです。
【胴元・市場創生者】
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2010.05.07: 二代目、カジノに新風狙う マカオ ローレンス・ホー
2010.04.22: 東証アローヘッド導入のインパクト
2009.09.01: バイナリーオプションの性質から読む市場拡張性
2009.07.14: Globalizationの悪
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