どの会社の総会でも、参加している最低単位株主のアフォ発言を聞いているといかに民が愚かで利己的か、認識させられる。民主主義に疑問を感じる人もいるだろう。株式と民主主義は多数決だが、株は人数ではなく、持ってる金(議決権の数)で決まるのが心地良い。議決案の採択では当然、議決権の数がものを言うので、こういうアフォが何を叫ぼうが全く影響ないが、総会の中での発言権は100株の株主にもある。仮にも上場企業の大社長に向かって、いかにもアップゥな100株株主が、かなり失礼な態度で実にくだらない質問や要望を挙げている姿を見ていると、大株主の時間を無駄にする迷惑行為としか思えない。
東証の推奨とは逆行するが、私は最低投資単位引き下げの流れに反対である。上場維持費用の観点からである。高々数十万円の株主のために、営業報告書、配当、株主総会の案内を郵送するだけでもコストになる。規制緩和でE-Mailなど電子化で対応してから、一株単位で売買できるようにするのなら、賛成だ。株主総会はSECが定めたある一定以上の水準の議決権を持つ株主を招待することを義務付けるのが、よろしいかと。もちろん、1株でも投票権と配当受給権はある。
しかし、「SECが定めたある一定以上の水準」をどう規定するのか?一部の大株主のみに対する極端な優遇であり、企業は公器、その公共性に反する という反論があるだろう。ごもっともだ。そこで私はこんな対抗策を考えた。
最低投資単位株主様専用スペース(立ち見。総会は画面でお楽しみください。質疑応答には総務課長が対応します。)
101株~10,000株の株主様専用席。(総会は画面でお楽しみください。お茶は自動販売機でどうぞ。)
10,001株以上の株主様は、下々から見えないような席で株主総会を楽しめる。ハイソサエティ専門の社交場で上品に、かつ、豪勢な会場にしたいものだね。ワイン飲み放題だし、社長も株主席を周りながらスピーチ。VIP株主席のお目当ては、ワインでも社長でもなく、参加している株主とのコネクションが最大のメリットになるだろう。こんな時、全員が「法人代表や機関投資家うざいなー。個人大株主誰なんだろう? 仲良くしておきたいな。」という気分でキョロキョロしていることだろう。
最低投資単位株主様専用スペースは、何もVIP株主と同じ会場にする必要は無い。北海道の駐車場内特設会場とか、あるいはそれも無駄だというのなら自社工場敷地内でも良い。テレビだけネット中継。経費が勿体無いので14インチ位で良いんじゃないかな。野外特設会場だからマスコミがその風景を取るのも自由だ。「たかが100株で態度の悪い株主」って見出しで、18時のニュースでさらしものにしてくれるマスコミ諸君にも世論操作の協力を仰ぎたい。例の会社なんか今年は10,000人近くの株主が参加したらしいが、おそらくそのうち5,000人くらいの最低投資単位以下の株主は福島あたりの特設会場で良いんだよ。残りの4900人も第二会場ね。参加人数を読めないし、公会堂とかも予約面倒だから、新潟柏崎弊社内とかで十分なわけ。でもプライベートスペースだからマスコミはシャットアウト。せめてもの敬意ですよ。大株主様100名は、ホテルでやりまひょ。豪勢にね。
【嫌味系関連記事】
2011.03.09: 自分が意地悪だなーと自己嫌悪に陥る瞬間
2011.01.05: 最強ヘッジファンド LTCMの興亡 ~天才たちの傲慢
2010.11.16: 藤沢数希様の弁護をさせていただきます
2010.07.23: 数学を使わないオプション解説 GammaとVegaは何が違うの?
2010.02.02: 市場は「数学に頼り過ぎ」、数式に「常識」持ち込め
2009.10.08: 亀井さん日経平均先物禁止
2009.06.09: お前VEGAの意味わかって無いだろ?
2009.05.19: 俺の欲しい車
2009.03.26: 中国人民元先物?
2009.01.21: アナリストの前で言っちゃいけないこと
2008.12.26: 将来の株価をVolatilityで予想ってお洒落
2008.12.15: 年末ジャンボ ~富くじにおける分散の値段
2008.12.01: 裏か表の10連敗の確率