IKEAでお買い物

有形固定資産をほとんど持たない私にとっては、IKEAはかなり縁遠い存在である。最後に行ったのは6年前、香港のTimes Squareの裏にあるIKEAで、その時は、布団とシーツと枕とタオルを買い、それらは今でも現役である。今回は、机を買いに出かけた。新しい引越し先はなんと机が部屋にないので、机と椅子がない生活は書き物ができない。やむを得ず自己調達することになったわけである。
インターネットの事前調査でコンピューターを置く机の最安値は29SGDであることが判明したが、実物を見ずにサイズだけをもって想像できるほど”机”馴れしていないので現物を見に行った。IKEAは、タンピネスというシンガポールの僻地にあり、広大な敷地の1Fが倉庫兼売り場、2-3FがShow Roomとなっている。あまりにも広大な面積でかつ従業員がほとんど居ないため、お目当ての机を探すのに大変な苦労だった。消費をすることで快楽を覚える愚民どもはShow roomを無目的に闊歩することが楽しくて仕方ないようであった。机だけを探す私にとってはただの時間の浪費にすぎないが、ここにIKEAの社長がなぜWorld Billionaireなのか垣間見ることができる。徹底したセルフサービスで従業員の数を減らし、綺麗に飾ったShow roomで愚民の欲を掻き立てる。ご丁寧にメモやバッグまで入り口においてあり、その高揚感を商品番号と共にメモすることができる。そして倉庫をそのまま商品陳列として客に商品を取らせてレジまで運ばせる。かつまたレジの数が少なく行列になっているが、売っているものが家具ゆえに毎週IKEAで買い物する者も少なかろう。スーパーであれでは頭にくるが、家具購入なら多少待たせても印象は悪くならない。
デリバリーサービスはなんと55SGDで、ここでも抜いていやがる。29SGDの机に55SGDのデリバリーチャージなど払うはずがねぇだろ!と呟きながらバスで持って帰った。この机がまたなんと組み立て式で、超コンパクト。持って帰る人間にはありがたいが、IKEAにとっても売上÷売場面積を向上させる営業戦略だ。
買い物を終えて抱いた感想は、タンピネスが田舎だとか従業員が少ないというよりも、IKEAに居ることが嫌いなのだという自分に改めて気づかされた。シンガポールにはムスタファセンターという日本のドンキホーテのような店があるが、IKEAとムスタファに共通しているのは、生活に不必要なものを大量に売っているということだ。そこで民達が可能な限りのフルスイングでの消費を扇動・喚起する店構えになっていて、民の恍惚な表情で溢れている。私に関係ない民どもの姿を見ているだけでも嫌悪感が噴出してくるが、私と関係ある人間とそこで買いものということになると・・・、彼らは私からの殺気を感じるようだ。昔から消費は嫌いだったが、消費者が多く居る場所に行くのまで嫌いになるとは、症状は確実に進んでいる。
さて、家に持って帰った机を組み立てようか。ぎょー、思ったより部品の数が多い。説明書はなんと23工程もある。3-4なら可算だが、もはや非可算有限個のプロセス・・・、プラスマイナスのドライバーが必要? んなもん持ってるわけねー。無視して造っちゃおう・・・。工程3で挫折・・・。
ikea-pc-desk.JPG
工程1においてドライバーを使わずに入れたネジが浅すぎて前に進めないのだ。むーーーーなんか面倒になってきたなぁ。このまま捨てる? そんな馬鹿な、ブレーンを呼んででも組み立ては完了させるぞ。もぅやだー日曜大工が嫌いなお父さんなの。日曜大工というか家の中のこと(ドメスティック)全てに関心ないし、面倒なだけなのよ。前途多難な一人暮らし日記でした。
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