一族アセットマネジメント採用試験 解答例=運用の実態

これは私自身の運用の結果なので、その実態もよく知っているのだが、細かいところまでは覚えていない。単純にグラフだけ見て、「あたかも他人の運用に対してかなり意地悪な視点でケチをつける」ノリで解説した方が面白いだろう。今日は二重人格、自己批判的に書いてみました。(筆者が二人いるわけではないぞw)
問題はこちら。
2015.01.16 一族アセットマネジメントの公開採用試験・問題
20150113DancingDragonAnaly.jpg
デルタがロングかショートか以前の問題で、右軸と左軸の非対称性、Dancing Dragonの基軸となっている左軸は23%程度の幅(9750~12000)に対して、右軸は27%(1650~2100)としている時点で、いかにも自分は上昇相場に追従しているパフォーマンスであると言おうとしている作為を”23:27″の比率で感じる


大まかに見ればS&P500のパフォーマンスに準拠しているので、“総じて”デルタはロング。ニュートラルでもショートでもない。絶対ロングのポジションをキープしていたと言い切れる。
2013年9月から4Qの青○部分について
細かく分析すると、初期の数ヶ月はかなりな高感度でS&P500に連動していることから、ほぼデルタワンと言えるくらいの強烈なデルタを取っていたと言えよう。それは当初100の資金で始めたとは言うものの、追加資金を加えて300という3倍増になることがわかっていたため、資金の割りに大きいデルタを取っていた。もう一つ加えるなら、ポジション構築初期段階なので、ポジションが単純で、極端にPLが出やすい稚拙なポジション状態だったことが伺える。
同様に2013年4Q後半部分、赤○部分について
始めてから1ヶ月ほどのところで、デルタショートを取っている。だがショートの期間中の下げに対する感応度が弱くなっている、また12月頭には、ショートしている期間の初頭の水準までS&P500が下落しているにもかかわらず、マイナスになっていることから、踏まれてやられて、ガンマショートを弱くして、下がったところで、デルタ・ロングに転換しているな? 
9月と10月、11月も12月も上げ続けているのだが、あまりにも単調に上がる米国市場に向かって踏まれた。その後の12月から2014年の6月に向けて、パフォーマンス停止期間もあるが、思いっきり外して踏まれて、精神的に凹んで、デルタ・ガンマのリスクを極小化していたな? という運用者の心の揺れまでわかるぞ。デルタはロングだが、まったく着いて行けておらず、全体的に下がっていることから、下手をするとガンマ・ロングになっている。
(ブブー、正解はVegaでやられたんでしたー)
ここまでの時点で、デルタ、ガンマ、ベガが、大局的に各々どうであったか? とか聞いておきながら、デルタ・ガンマの方向が首尾一貫していない点が存在するのがわかる。
緑の線S&P500の直線表現と紫の線Dancing Dragonの直線表現を比較した分析
次の2014年6月から9月の3Qは、ほぼデルタワンでS&P500に追従している。8月の下落期間で分断すると、S&P500が固まっている期間中の動きは、S&P500を上回っていることからガンマはショート。しかし単なるデルタ・ロングのガンマ・ショートの場合、8月の下落でマイナスになるはずだから、この下げを耐えているということは背後にベガ・ロングがあることがわかる。
2014年4Q 10月の下げについて
9月から12月の4Qは10月の下げを思いっきり喰らっており、S&P500が下げれば下げるほどPLの振れ幅が大きくなっているので、ガンマショートを放置した。下落をカバーしきれていないので、ベガ・ロングが小さくなったか、ガンマ・ショートを大きくしたかのどちらかだ。運良く反転して事なきを得ているが、これだけのガンマ・ショートを背負っていながら、暴落で本当に儲けられるのか極めて疑問だ。
(グラフには現れてないけど、10月の下落の最中、ボトムをつけに行く過程ですでにガンマ・ショートは縮小気味の方向だったんだよ。だからさらに2倍下がっていたら、ガンマ・ショートからガンマ・ロングに転換するポジションであることがわかっていたから放置できたんだ。ここでやられているのは、かなりショートタームのプットショートを手じまわなかったことによる。このプットショートを手じまわなかった背景は、ある友人からのメールが影響しているw
2014年9月16日付 ある友人からのメールを内容を要約すると
友人 「普通の個人投資家が資産運用をしていく場合、ETFか投資信託を中心としたパッシブ投資で十分なのではないか? 一般的には信託報酬が安いのでETFが有利、という議論がされている傾向があるけど、受託資産である株式の配当に対する現地の課税がどのように扱われるかによっては、ETFの方が運用コスト的に割高になるケースも十分ある。」
という問題提起に対する私の答えは完璧で、
俺 「ETFのBuy&Holdに勝ると言い切れる戦略は、無い。配当に関しては仰るとおり、特にアメリカの30%は大きいので、私の場合はETFではなくてITM Put ShortのDeltaで配当先取り方式でやっちゃってます。長期投資において、配当課税もあなどれないので、私の場合はデリバティブですが、ETFが最高とも限らないのは同意です。」
友人 「それを、『ITM Put ShortのDelta』でやるというのはさすが。まあ、普通の個人がそれをやるのは無理だろうね。結局、一般人にとっては、低コストインデックス投資のBuy&Holdがベストってことだね。」
9月中旬にこのメールを受けて、プット売りは配当課税回避スキームでもあることと、インデックスのBuy&Holdの強さを改めて意識してしまったため、プットを売り増ししたw 後の10月の下落、という超個人的な背景があるのだw)
2014年3Q~4Qの微下げ、黄色○部分について
4Qのその後の2回の下落はまたガンマ・ショートを弱くしているのか、ベガ・ロングで下落を吸収できている。大局的にという出題意図に応える意味では、デルタ・ロング、ガンマ・ショート、ベガ・ロングであることが推測できるが、仮にこのエクスポージャーを維持していたとしても、ガンマの大きさやベガの大きさによって、株価に対する感応度がかなり変わってしまっている。暴落対策Dancing Dragonは、このコントロールを少しでも間違えば、まったくワークしない繊細な戦略だということが透けて見える。上昇相場についていく暴落対策を謳い文句にしているようだが、そんな完璧な戦略は存在しねぇ!
(おっしゃる通りッ! でもこれやっぱり天才の軌跡の気がして、ホレボレしちゃうけどねぇ。まぁ今後も楽しみにしててくれや。)
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