さて、2/9の記事で宣言した
http://www.ichizoku.net/2010/02/derivatives-lecture.html
「数学を使わないでデリバティブを説明してみせる」ですが、すっかり忘れていてアップが遅れてしまいました。
コメントに様々な例を載せてくれた読者の皆様、ありがとうございました。とても楽しかったです。是非、皆様の講義も聞いて
みたいところです。その前に、私の講義内容をご説明いたしましょう。但し、当ブログの古くからの読者はブログ内容とかぶる
ことも多いので、多少退屈かもしれません。
「ガンマ無き者デリバティブに非ず」と公言する私が扱う題材は当然、「オプション」といきたいところですが、今回のお題はデ
リバティブなので、オプションは、数学を使わないオプション講座に回すことといたしましょう。
使う演算は四則演算のみ。登場する金融商品は、先物とForwardのみでした。そして説明するトピックは・・・
素人の皆様から、よく聞くお金に関する悩み
1.最近、円高で、1SGD=63円になっちゃったから困った・・・
2.年金に入ってないから老後に備えて貯金しないと・・・
3.先物って悪い人がやるものなの?
4.経済を理解してないから株に手を出したら損しそう
5.リターンが欲しければリスクを取れと言われましても・・・
これに対して、デリバティブ理論が答えます。使用するデリバティブ理論とその単語は、
1.測度変換
2.Arbitrage Portfolio
3.Markov Process
4.Risk Neutral Measure
ドーン。
ふっふっふ。もろに全部数学じゃないか! と思っただろ? まぁ聞いてくれや。
まず、実際のデリバティブとは具体的に何なのか?ということで最も流動性の高いデリバティブ
1.先物
2.為替予約
3.SWAP
「というものがあります。このくらいは新聞やお仕事上で聞いたことがあるのではないでしょうか?」と囁くも、
それが何であるかは時間が無いので説明はしませんでした。
※注:これらは取引するためのデリバティブで、価値を考えるデリバティブではありません。
これらを取引する際に、値段は市場にあるので、先ほどご紹介した理論を理解する必要はありません

↑この記述。パワーポイントに注意書きとして書いてある。読者の皆様はお気づきのように、「ガンマ無き者デリバティブに非
ず」の思想が入ったプロ攻撃用の嫌味台詞
。この細かい演出に気づいてくれる聴衆は居なかっただろうがな。
では、また次回、いよいよ本番に入ろう。
【デリバティブとは何か?関連記事】
2009.10.27: 誰も答えられない「デリバティブの定義」
2009.09.29: Black-Scholesは間違っている
2009.07.14: Globalizationの悪
2009.03.04: オタク適正テスト
2009.01.21: アナリストの前で言っちゃいけないこと
2008.12.12: Derivativeの名訳2
2008.12.11: Derivativeの名訳
2008.02.26: インテリジェンスをかもし出すモノ言い
2008.01.31: ガンマ無き者はデリバティブに非ず