それほど深刻だとは思っていないのだが、最近、昔からの持病であるアルツ君の症状が顕著に現れ、日常
生活に影響を及ぼしている。
人の名前が覚えられない これはよく聞くもの忘れであるが、私の場合、名前だけでなく、顔ごと忘れている
ことがあり、「以前お会いしたことありますよ。」と相手に不愉快な思いをさせてしまった事例が多発している。
症状は、失くし物・忘れ物から現れ始めるので、その兆候を自認している読者諸君は注意が必要だ。
この前はクレジットカードを店に出し、サインもせず、置いて帰ってきてしまい、次の日取りに行ってサ
インするという失態もあった。
夢に出てくる登場人物が少ない、昔の知人がずっと出てくるというのもアルツな傾向の一つだと思われる。
症状が進むと、失くし物をしたことも忘れるので、ある意味幸せになれる。
自分で言ったこと、書いたことも忘れてしまう傾向があり、仕事上でも
「そのような分析をやった記憶がございません。」と言うと、「これ、あなたの文章だと思うけど・・・」と
見覚えのあるぎっちりと書いたワード文書を突きつけられたこともある・・・。それ以来ドキュメントには必ず
名前を書くようにしている。
自分自身の発想にも驚くことが多々あり、後で見ると「よくこんなの思いついたな・・・」という紙が出てくる。
Fixed StrikeのLookback CallはOne Touch Digitalの和で記述できる
から始まる自分で書いたLookbackの分析資料を読み返すと、どうやってこれが最初の一行で出てきたのか?
自分でも分からず「やはり俺は天才なのか?」と思うこともある。
ブログでは、「季節ネタで、富くじの分析記事を書け。」と言われて書いた
2008.12.15: 年末ジャンボ ~富くじにおける分散の値段
自画自賛ではあるが、リスク選好の理論的な話から入り、分散、そして胴元の販売戦略に切り込む流れを
終始嫌味たっぷりに書いているこのセンスは、数時間で適当に書いたとは思えない良い分析だと思う。
思考は脳が活性化している時に実体化しておかないと、アルツを患っている者は労働生産性が落ちるであろ
う。ブログは何か良い発想を思いついた時に、文章化という実体を作るという意味で私自身に貢献している。
アルツが発症して、困ることもあるが、実は悪いことばかりではない。
幸せとは悪い記憶力に他ならない。」という言葉があるように、嫌なことも忘れることができる。
そして、もう一つの良い事は、飽きない男ということで、女性から大事にしてもらえることもある。
「X年という長い間、まったく衰えず、飽きもせず、同じ女とやり続けられるあなたを尊敬します。」
「なぜそんなに楽しそうなのですか? あなたは私の全てを知っているでしょう?」
もう遠い遠い昔に言われた台詞ではあるが、今なら分かる。根源はアルツにある。
記憶が不鮮明なので、毎回新鮮で、適度な緊張感が生まれているだけのことなのである。
飽きっぽいモテモテ男子君に教えよう。貴君の「飽き」の原因は記憶にある。貴君の聡明な記憶力が、驚き
を消し、退屈な営みを引き起こす。アルツさえ自分の意思で引き起こせるようになれば、亜鉛だなんだの変
な薬に頼らずとも、健全な生活を維持することができよう。
おっと、注意してくれ。相手がアルツでない聡明な女性の場合は「ねぇ・・・飽きないの?」と冷たい言葉が返って
くることは覚悟したほうが良い。
【昔の思い出】
2010.02.15: 通信隊 それは陸のOff-Shore
2010.01.06: ミゼラブルキヨシ
2009.10.28: 女の好みも時と共に成長する
2009.04.08: 試験の評価がスペシャリストを殺す
2009.02.13: 女系家族の掟
2009.02.06: 博打における女性誘致
2008.08.07: 子供のための動物園だよね
2008.08.06: 老後もアマくない日本の現実
2008.08.05: 一族の素敵な仲間たち
2008.07.09: 妹が見た悪夢