信号が青になった時はほとんどの車は停止線を超えている。この見切り発車(フライング)は、大阪が青に変わる平均4.92秒前で、各国の都市の中で断トツの世界一と、「地域文化特性と運動行動」(「国際交通安全学会誌」5巻4号、6巻増刊号、昭和54・5年)で測定されている。2位は東京で1.84秒前、ロンドンは実に0.37秒にすぎない。今度は歩行者になる。歩く速度だが、大阪は秒速1.60メートル(時速5.76km)で、これも調査した限りではやはり世界一だった。2位は東京で1.56メートル(時速5.62km)、日本で一番遅い都市は鹿児島で1.33メートル(4.79km)。パリは1.46メートル(5.26km)、マニラは1.24メートル(4.46km)だった
> これ本当かな。時速5.7km歩行って、ほとんど競歩だろw ちょっとこの本は全体的に信用できないデータが多い。
日本中のエスカレーターの速度は1分に30メートルと決まっている。が、大阪人は遅いと思う。エスカレーターで歩いたり走ったりする人が、大阪は日本一多い。エスカレーターで多く歩く、時に歩くを合わせると大阪は35%だが東京は25.2%で、一番低いのは鹿児島で16.2%である。
> 遅いエスカレーターイライラする。シンガポールのBugis駅、Exit A方面にある短いエスカレーター、遅すぎてイライラする。


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電車の座席の幅は、鉄道営業法の普通鉄道構造規則で旅客1人につき400ミリ以上とされる。1979年には1人430ミリを原則とするとJIS規格化されている。東京では早くからJRも私鉄も客に定員通り厳格に座ってもらおうと苦労を重ねている。一人分ずつ模様や色わけをつけたり、間に板を建てたり、凸凹をつけたり、後ろに何人掛けと表示をしたり。欧米ではこれが当然のことで、ロンドンの地下鉄は一人ずつ肘かけが付いているし、ニューヨークでは座席が凹んでいる。ところが大阪ではようやくJR西日本、地下鉄、阪神電鉄などでぼつぼつ区分けの表示をやるようになった。しかし、まだまだ会社側では「座席を指定するつもりはおまへん。お客の勝手でっせ」と言うて様子を見ている。
東京のだしの色は、どす黒い。辛い。濃口の醤油そのものの味である。大阪の色は淡く味は薄い。東京ではざるそばの汁はそば湯をもらって飲むが、かけのだし汁は飲まない。大阪のきつねは最後の一滴までも惜しんで汁をすする。うまいからである。うどんだけでなく料理の全てに味が薄い。それは材料がよくて新鮮だからその味と風味をできるだけ消さぬようにした。そこで味にコクができた。上方では料理の味の濃淡で文化をうんぬんしてきた。濃い味は田舎ものである。
> あー、言っちゃった。平成9年の初版の本でこの認識か。この著者ダメでしょ…。東京は味が濃いw 味じゃなくて色が濃いの。塩味が濃いのは関西圏です。日清食品の「きつねどん兵衛」まで例に出してるのに、日清さんに含有塩分について聞かなかったのかねぇ?
阪急宝塚線である箕面有馬電気軌道が開通したのは、1910年である。最初から異色の私鉄だった。それまでの鉄道は、既存の市町村の集落をつないでいた。ところがこれは田野を走る。「田んぼの中に電車をつける」と笑われ、株式募集にも苦労した。乗客数がなかなか伸びない。だが、阪急の小林一三はもっと先を見ていて、平凡な常識を超えていた。会社は沿線の土地を買い家を建てて分譲し、客を増やす。「空暗き煙の都に住む不幸なる大阪市民よ!」と郊外生活をすすめた。私鉄が土地・住宅を手がけて総合的な経営をするようになった最初である。
いわゆる大阪弁はお笑いタレントによってテレビで日本中にまき散らされている。彼らの多くは元から大阪にいる人ではなく、他国から来ている。彼らの大阪弁には一定の型があり、そこには強い誇張がある。同じ大阪弁と言っても多様多岐にわたり、場所により少しずつ違う。どうやら、今お笑いタレントが盛んに使っている言葉の原型は、大阪の中でも河内弁のようである。河内弁はどぎついから彼らの目的に合うのだろう。

大阪学 大阪学
大谷晃一

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