Day: 2017-01-31

三田氏を斬るシーズン3 7/9~期待値負のギャンブルに挑め

P.52  筆者個人の話だが、チャート分析家の意見・コメントを気にしたことは無い。新聞では、そういったコメントは必ず読み飛ばすことにしている。

デリバティブズ・ビジネスII 三田 哉 (著) – 2015/9/12

それは俺も同じwだが、

ザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち

的発想は無視できない。この本では、クオンツのロジックにまでは踏み込めていないから読んでも明らかにはならないが、彼らの挑戦はサイコロの癖、確率は1/6ではない、ということを見出そうとしていたのは間違いないだろう。この本で出てくる「エド・ソープ」が何をやったのかは後述するとして、その前に、三田さんの

(1+2+…+6)/6=3.5として計算して答えを出す。

この発言が罪なのである。もちろん理論的に正しい。おそらく三田さんの人となりは酒もタバコもギャンブルもしない性格であろう。酒とたばこはどうでもいいが、「ギャンブルは期待値が負の時間の浪費」と決めてかかっていることだろう。ブラックジャックというカードゲームがあり、最適行使をすれば、期待値99%とも言われているが、でも99%。1%はカジノの取り分として設定されている。と考えるであろう。だが、エド・ソープは、「ラスベガスをぶっ飛ばせ」でおなじみのカードカウンティング、すなわち、ディーラーの手元にある残りのカードに何が残っているかを記憶し、有利であれば賭け金を増やすという賭け方で、ラスベガスに革命を起こした張本人である。我々が一度でもカードカウンティングの可能性を吟味したか?

(1+2+…+6)/6=3.5として計算して答えを出す。サイコロが、均一になるように精巧に作ってあるかは疑ってみるべきかもしれない。

この発言が罪なのはお分かりいただけよう。理論屋ではなく実務家を名乗るならば、俺も三田さんも「実務家」としての努力怠っていると反省すべき具体的事例だ。ここのところずっと米国市場の取引がメインになっているが見れば見るほど、米国市場と日本市場の資本市場としての質の差が大きいのが分かる。その原因として、

1.市場としての時価総額や流動性
2.市場参加者の多様性
3.市場参加者のリテラシー(フィナンシャルリテラシーの意味か)

が違いすぎる。というのがもっともな説明だろうが、それは我々の責任逃れの言い訳に過ぎない。

P.18 トレーディングでの失敗談を書かれたデリバティブズトレーダーが、一生に一度しかない失敗を本に書かれたと憤慨していると聞く。そこで、彼の話題を再び紹介しよう。(後は略、本を買って読んでくれw)

P.89 モンテカルロシミュレーションの誤差より
「なぜ、試行回数が10万回なの。そこで止めた理由は?」この質問に対して統計的な用語を使った説明ができなければ、ソイツはもしかしたら・・・いつも銀座の1番窓口で宝くじを買うために朝早くから行列に並んでいるヤツかもしれない。

この憤慨している彼と、銀座の窓口で並んでいる彼には罪はないのだ。もうちょっと言うと扱う価値もないどうでも良い存在だ。

つまりね、ラスベガスの収益を向上させるためには? 客を増やすことだ。中国人なり、石油王なりを連れてくることだが、それは営業マン、三田さんの言う所のセールスの仕事であり、我々には関係ないことだ。だが、エド・ソープはたった一人で(正確にはMITの連中を大勢連れて行っているのだが、考えた張本人という意味で)カードカウンティングを行い、シングルデッキから6デッキ、さらに現在では、オートシャッフルのローリングの機械がテーブルに備え付けられているのをギャンブラー諸君は見ているだろう? カジノにおいて期待値1以上のプレイをすれば、カジノには革命がおこり、すべてのオペレーションが変わったのだ。

中国人や石油王をたくさん連れてくれば、カジノの収益は上がるが、カジノのルールと運用は変わらない。

我々(とは三田さんと俺であり、憤慨しているトレーダーと宝くじを買うために並んでいるヤツではない)がすべきことはシングルデッキから6デッキに変えさせる革命なのだ。日本市場では、ホリエモンがそれを行った。デリバティブはあまり関係ないが、分割の際の新株発行や、メディアにおける親子のねじれの解消には一役買ったわけで、彼は一人で「ルールを変えた」=革命を起こしたのだよ。ホリエモンは頭は良いが株式市場に関してはアマチュアだ。だが、プロたる我々が、彼ほどの革命を起こせていないこと、そのものが「罪」なのだ。

憤慨しているトレーダーや宝くじを買うために並んでいるヤツにデリバティブを理解させるのは、カジノで脳みそ垂れ流している馬鹿なギャンブラーに「ソフトセブンティーン(エースを含む17)の場合はヒットしたほうが良いですよ。単純に考えて、ソフトセブンティーンが悪くなるのは、5~9が出た場合のみ。その確率は5/13なのだから有利ですよね?」と滾々と説明するくらい意味がない。エド・ソープがカウンティングしていた同じカジノにバカギャンブラーが100人以上居ただろう。流動性だ、参加者の多様性だ、リテラシー? そんなもんは一切ルール変更には関係ない。

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