日本で(特にテレビ)見るシンガポールといえば、マリーナベイサンズ、オーチャードばかりだが、「NYだけ見ても、ブッシュJrがなぜ当選したのか?が理解できない」ように、シンガポールも同様の事情がある。
オーチャードなどのCBD(Central Business District) Areaと呼ばれる中心地は、労働生産世代ばかり、シンガポールの高度経済成長後の世界で育ってきた若者が多い。平均所得も当然上がっていることと思うが、マナーや話方など立ち振る舞いは改善し、英語のアクセントも、年寄り世代とは異なる。若年層が話すシングリッシュは、若干改善されているものの、シングリッシュはシングリッシュなので、心配しなくても、中央エリアで観測可能であるw 私は普段、シングリッシュに接することがほとんどないが、一番、耳にするのは意外なことに、部屋に引きこもっているときである。私の趣味のYoutubeだが、Youtubeの広告は、ローカル(接続国)によって提供される。私が日本語のYoutubeを見ていても広告は、シンガポールのものになる。突然、不快なアクセントでシンガポールの政府広告、CPFの説明を、リー・シェンロン首相の動画と供に流されたりする。(動画検索してみたが、見つからなかった)
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しかし、ポリアンと話していて、一番イライラするのは、不快なアクセントではない。よく聞くのは、「カネの話ばかりしている」というが、私もカネの話は好きなのだが、彼らとは話は合わない。なぜならば、どうでもよい給与の話や、シンガポールの不動産価格、そして株=シングテルだw S&P500のImplied Volatilityとか言っても全く通じないのは間違いない。ましてやもっと難しい概念であるアジア一国一愛人構想、「中国・インドネシアを震源地とするアジアの動乱が起きた時に、アジアの地図が変わる。そしてその時、シンガポールなどという国は存在しない。」という考え方はまったく理解できないと思ってよいだろう。
また、これも会話の内容になるのだが、独特の「3文字熟語」を知らないと全く何を言っているのかわからない。先ほどから出している、CBD、CPF(年金)に代表されるが、HDB(公共住宅)、MAS(金融監督庁)、PIE・CTE(道路の名前)、ERP(Electronic Road Pricing、自動課金ゲート)など、うーん、他にもいっぱいあるはずだが、これらの3文字熟語を全部知らないと会話についていけないことは間違いない。3文字熟語と言っても、これらは英語ではなく、シンガポールでしか通じないシングリッシュなので、覚えても、ポリアン以外にはまったく通じない意味の無い熟語である。