CNPCが92年にカナダ・アルバータ州のノースとウィング油田に参入したことをその嚆矢とする。CNPCは現在、海外における原油の年生産能力6000万トン以上の生産体制を構築している。一方Sinopecの海外進出は遅れているが、イランとヤダバラン油田開発契約、カナダ・アルバータ州のオイルサンド開発プロジェクトへの参加の動きも見せている。またSinopecはサウジアラムコと80:20の権益率で面積38000平方km、契約期間5年のガスの探鉱・開発契約を締結した。
活発化する海外投資・M&A
09年の中国の対外直接投資残高は約3000億ドルで、非金融類対外直接投資額は約480億ドルで世界6位、中国の対外投資は主に石油・エネルギー・資源などの鉱物に向けられている。うち投資の大半は、海外油ガス田・資源企業など資産・権益への買収である。08年9月~10年4月までの時点で、対外M&A・投資のプロジェクトは、アンゴラの32ブロックの20%権益の取得、イラン北アザデガン油田の開発契約、シリアにおけるカナダの油田資産や石油企業の買収等、十数件に上っている。