昔のことでかなり怪しい記憶だが、大学の入学式の前にクラス分け発表があり任意参加のオリエンテーション合宿なるものがあった。それは、1個上の先輩が、「原理研究会(宗教組織)、民生(共産党組織)、革マル(学生運動組織)などが大学構内に蔓延っており、注意が必要であること、また、シケ対(試験対策)なる自治組織を作り、クラスで対応していくのが効率的」などというありがたい指導が行われる場であった。合宿なので泊りがけで、50人が一部屋に泊まるわけにもいかず、いくつかの部屋に分かれたのであるが、部屋で少人数(十数人だったような記憶)で簡単な自己紹介をしあった。私は自分の自己紹介の時に、「数学、*90年の2番、格子点の問題解けた人居る?」といきなり問うた。90年の2番とは90年度の入学試験数学の2番を意味し、私は整数・格子点系を得意としていた”つもり”ではあったが、私の能力ではアカ本の解説を読んで、河合塾の先生に個別指導を受けても、未だもって理解できない難問であった。私が何を言っているのかまったくわからない民が4割、言っていることはわかるが、その難問を解けなかったものが4割、という中、「あぁ、あの格子点の問題ね・・・解いたよ」と答えた人間が2人いた。彼らは入学試験の数学は、6問中5問完全解答は基本で、6問完答できるかどうかが、”運”だと言っていました。通常の学生は2~3問/6問で合格すると言われていた時代でした。
*90年の2番、格子点の問題:入試マニアの方が居るかもしれないので、記憶の限り。もう覚えてない。