ゴルバチョフ時代になって進められた「グラースノチ」のおかげで、旧ソ連国内のマスメディアにおいても地下経済の実態とマフィアのかかわりあいが詳しく報道されるようになった。1991年「イズベスチヤ」紙のアンドレイ・イレッシュ社会部長が執筆した『ソ連にマフィアは存在するか』が公刊され、それによると地下経済は大きく以下の4つのカテゴリーに分類されるという。
第一は、荒稼ぎを狙った犯罪的商品の売買で、ごくありきたりの盗品売買から巨万の富を稼ぎ出すポルノ産業や麻薬ビジネスまで様々な種類がある。
第二は、非合法な商品生産とサービスの提供で、公的部門から盗み出した資材(食品、ガソリン、建設材料等々ときりがない)によるう商品生産や機械・機器によるサービス提供が行われている。
第三は、闇行為で、近年ますます大規模化している。
第四は、合法的に存在する地下経済、つまり、実際には生産していないのに、出荷したように見せかけて水増しすることによる不労所得の獲得である。