ソデリーニの追放、新大統領ジャンバティスタ・リドルフィである。リドルフィは、反メディチではなかったがメディチ派でもない。ソデリーニ政権下で要職についていた人々で、解任されたものが1人もいないという事実である。クーデター当時、ソデリーニが後を託したほどの、ということはソデリーニの信認も扱ったという証拠だが、そのフランチェスコ・ヴェットーリもローマ駐在大使に任命されている。それなのになぜ自分だけが、とマキアヴェッリは免職という処分が信じられなかったのではないだろうか。しかし、これが枢機卿ジョヴァンニ・デ・メディチの深謀遠慮であったのだ。