村上春樹初挑戦、といってもエッセイなのですが・・・
小説を書くときには、小説家は頭の中にたくさんの抽斗を必要とします。小説を書き終えると、結局は使わずに終わった抽斗がいくつも出てくるし、そのうちのいくつかはエッセイの材料として使えそうだな、とうことにもなるわけです。僕は本職が小説家であって、エッセイは基本的に「ビール会社が作るウーロン茶」みたいなものだと考えています。
随所に、「くだらねぇこと書いてるなぁ、すいませんねぇ」みたいな表現が出てくる。
マニュアル・シフトの運転が上手な女性は魅力的に見えます。きちんとした目的と明瞭な視野をもって、自立的な人生を生きている人のように見える
アメリカの新聞を読んでいたら、こんなひとこま漫画があった。お母さんが新聞を広げて二人の男の子に言う。「新聞によれば郵便局は、土曜の配達を止めるんだって。」一人の男の子は「ん、郵便ってなに?」、もう一人は「ん、新聞ってなに?」とたずねる。どちらもコンピュータで脇目もふらず、You Tubeやメールをチェックしている。
新聞休刊日、僕はいくつかの国で暮らして新聞を読んできたけど、新聞が休みを取るなんて話は耳にしたことがない。毎日出すから日刊紙なので一日でも休んだら意味がない。「お互いときどき交代で休みを取りましょうや」というのなら百歩譲ってありかもしれないと思う。でも全国の新聞が同じ日に、横並びで揃って新聞を出さないのは、いくらなんでもひどい。
休みの取り方もしかりだよ。交代で休めば良いのに、全員で休む文化なのですよ。休んだら意味がない例として心臓を挙げてましたが、テレビでも良いじゃないですか? 休みなんで、全チャンネル砂嵐なんてことありませんよね?
太宰治は好きですか。若き日の三島は、ことあるごとに悪口を言っていた。友人達は面白がって、ある日、三島を太宰のところに連れて行った。三島の回想によれば、彼はその一世を風靡した人気作家に向かって「僕は太宰さんの文学はきらいです」と言った。すると太宰は誰にともなく「そんなこと言ったって、こうして来ているんだから、やっぱりすきなんだよな」と言ったという。「今では自分も同じ目にあうようになった」と書いている。
太宰の勝ち。全共闘と三島由紀夫の動画はまさにこれだね。
全共闘A「さっき三島先生が、三島さんが…、あのー、ここで先生という言葉を思わず使ってしまったのですが、それは問題あるわけで…」
煙草を吸いながら三島が苦笑しているのが面白い動画だ。

日本の今昔物語にも大きな蕪の話があります。今は昔、今日から東国へ向かう男があった。突然激しい性欲に襲われ、近くに蕪畑があったので、そこに入って大きな蕪をひっこ抜き、穴を開けてその蕪とナイスな感じで交わった。翌朝、畑の持ち主の娘がやってきて、放り出された蕪を見つけた。「あら、なんでしょう、穴なんか開いちゃってて」とか言いながら、それを食べてしまった。すると数ヶ月してお腹がぽっこりと膨らんできた。両親は「なんというふしだらなことを」と怒るんだけど娘には身に覚えがない。生まれてきたのは美しい赤ん坊だったので「ま、いいか」と可愛がって育てた。やがて東国で出征した男が京に帰る道すがら、自分が5年前に犯した蕪が、不思議な経緯をたどって当家の娘を妊娠させ、子供が生まれたことを知った。二人は結婚し、末永く幸せに暮らしました。
なんすか?これ初耳ですけど。しょうもねぇ話だなぁ。
書店の小説コーナーに行くと「男性作家」の棚と「女性作家」の棚が分かれていることが多い。外国の書店で著書男女別に書棚が分かれているということはまずない。女性作家と男性作家の本を切り離すことによって、女性が女性作家を好んで読み、男性が男性作家を好んで読むという傾向がますます助長されるかもしれないし、それはあまり健全なことではないですよね。
僕の小説の読者は昔から一貫して、だいたい男女半々です。そして女性読者にはきれいな方が多いです。いや、ほんとに。
↑ これうまいな。商売人だねぇ春樹先生は。

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