もう一回カッページに戻る。
約束したタイキャバに突入、KTVデビューだ。Yuちゃんはどこ~どこや~♪と。さっきはガラガラだった店が深夜1時だというのに満席になっている。客は40過ぎたおっさんしかいない。年の割りによく体力持つなぁ。そして、飲み始める。ウイスキーをロックでバシバシいく。Yuちゃんはテキーラショットだ。本来、Yuちゃんは無類のビール好きなのだが、短時間で本数飲めないビールは、レディースドリンクに不適切という商売上の理由からだ。ママが挨拶に来て「ここらであまりお見かけしませんが初めてですか?」 
「そう、カッページにはよく来るんですが、こういう店は初めて。Yuちゃんはバンコクで世話になったので、今日は来ました。すいませんが、紙と鉛筆をいただけませんか?」 得意のエキゾメモを開始する。
タニヤとシンガのタイキャバを比較する。まず、ホステスが全体的にネーさんで、20代前半中心のタニヤに対して、20代後半、いや、30歳を中心に分布しているような感じである。かつまた、日本語のレベル、日本の歌もかなりなおっさんソングまで歌いこなすツワモノ揃いだ。おそらくタニヤで20代で下積みを行い、そこの勝ち組あるいは5年以上勤務した経験者が多いように思われる。値段はタニヤの数倍取れるので、タニヤでのキャリアを活かしたキャリアアップはオフショアのタイキャバで、日本人をまたカモるという経路のようだ。閉店の3時まで、Yuちゃんの好きなようにドリンク入れさせて、レディースドリンク×9本と俺のウイスキー代でトータル300弱。まぁ、想定通りだな。2時間、俺とYuちゃんが共通して思っていたことはただ一つ。「バンコクだったらなぁ・・・、もっと自由にできる。」 ペイバーさえしちまえば後はどう遊ぼうが、俺たちのOTC契約のデルタワンだが、シンガポールではあくまで店を通じたドリンクを何杯入れるかでしかキャッシュフローが発生しない。入国管理法や外国人労働法のしばりで、行動に制約があり、やりたい放題させると逃げる嬢が発生したりするからだ。しかし、シンガポール入国2日目のYuちゃんはそんなシンガポールの厳しい事情を知らないのか、「ちょっと待っててくれよ、後で飯行かないか? ビールでも飲みに行かないか?」と持ちかけてきた。案の定、数分後「ママに監視されていて今日は駄目そうだ。」と泣きが入った。
2日後・・・、Yuちゃんからまた電話で「今日、仕事終わったら遊んでもらえませんか?」 「いいよ」と答えるも・・・夜中に脱出なんて無理だろー、まだわかってないのかな? フィリピンパブに勤める彼女らの話をよく聞いているのだが、5-6人で一部屋にぶち込まれて、プライベートも全員ライバルと同居のピリピリ状態。部屋、寮の前には監視カメラと、5人組の密告体制で、夜抜け出したりしようものなら速攻でママにチクられて追手が来るという鬼の仕組みのはずだ。夜の1時過ぎだろうか(本来あの店は3時まで営業しているはずだが、早番なのか)「仕事終わりました、カッページの下で待っています。お友達も一人一緒で良いですか?」というので「はいはい、わかったよ」と迎えに行った。
「おう、じゃぁ、何するか? 飯か?」 (ここで普通に会えるのが、フィリピン人と違ってタイ人が真面目でつきあいやすいポイント。)
Yuちゃん「妹分のオンちゃんです。ご飯要らない。どこか遊びに行きたいけど、シンガポールわからない。ビール飲みたい。」
「オンちゃんよろしく。もう2時だからなぁ、この辺の店も閉まってるし、ディスコ行くか?」
Yuちゃん「OKOK」 
フィリピンパブとはルールが違うようだ。タイ人から自由を奪ったら何も残らないということか? あっさりと店を通さないで客と遊ぶことが許されている。
クラークキー
Liang Courtでタクシーを降り、その近くのディスコ横丁に向かう。期待通り、1時過ぎでも、ばっちりやっている。何軒か入ってみるが、雰囲気が気に入らないらしく、Yuちゃんが「タイディスコはないの?」と言いだす。「あるよ、4つほど。一番近いのは歩いて行けるから、そこにするか」とディスコ横丁を抜けてReverside Pointへ歩く。Central Squareあたりは夜になると寂れていて少し怖い。無事、3軒ほど集落を見つける。おーよかったよかった。やってるよー。タイディスコ、その名もNana。
Nana ,5 Magazine Rd Central Mall
タイディスコ、このNanaも含めて来たことがあるのだが、私の理解では、タイディスコというのはフィリピンパブに呼応しており、タイパブの別の呼び名。つまり客は男で、ダンサーやホステスにドリンク入れてあげて、一緒に飲む、という遊び方だ。今までそういう風にしか使ってこなかったし、このNanaもそんな感じで遊んだ記憶しかないのだが・・・。俺の勘違いだったのかな? タイディスコはディスコでした(笑
ビール1Jug38SGD。Yuちゃん「タワーで良いんじゃない?」、えーちょっと待ってよ、3人しかいないし、そんな飲めんでしょう。ということで「チャイヨー」(乾杯!)
Yuちゃん、オンちゃん、29歳と26歳。ディスコNanaも客層若い! 30代のおっさんなんかいねーんじゃないか? という雰囲気の中、私は例のごとく、女二人両脇に抱えて、偉そうに飲む。うーん、デジャブだ。この前もクラークキーのディスコでそんな感じだったような・・・あの時は客層がネーさんばかりで、若すぎて浮いていたのだが、まぁいいか。
ビールをガンガン飲み、既にJug3杯目。タイディスコは英語の歌もタイ語で歌われていることがあり、ビールの酔いが加算して、Yuちゃん、オンちゃん段々ヒートアップ。さすがお水、夜中の3時過ぎでも眠そうな表情は全くない。俺も土曜日だから全く眠くないけど。このタイディスコにタイ人いるのか? と聞いたら 「ほとんどいねー、シンガポーリアンばっか」と答えていた。
またステージで踊って歌うダンサーがいるが、一番前で踊っている女の子がこれまた怪しげな顔。つまり男疑惑だ。「あれは男か? 女か?」と聞いてみたら、二人が口をそろえて「女」。「男っぽい顔だけどあれは女」。さすがタイっ子、オカマ選眼ではこの俺など及ぶはずもなく、少し自信喪失。大分、鍛えたつもりだったが、本物の女に「お前男だろ?」はかなり危険な発言だから、調子に乗らずに謙虚になろう。
ダンサーの歌と踊りは普通なレベルだ。改めてもう一度書くが、OTのヨーロピアンポールダンスのTop5のダンサーの歌と踊りはやはり見ごたえがある極めてレベルが高いものだ。貴君らもトライしてみると良かろう。
色々な国の歌、韓国の「なんとかなんとかジュ」ってヤツとか、やるのだが、日本の宇多田光も日本語でやった。スポンサーの俺が日本人だからか彼らのテンションは高く、、かつまた日本人専用キャバで働く彼女らにとって、宇多田光の日本語歌など朝飯前か。最高潮のヒートアップで、絶叫しながら二人は踊る。結局、朝5:30閉店まで飲んで歌って踊り続け、Jug×6。これ俺記録だよ、正直・・・。
旧正月だからか、タイディスコも異様な盛り上がりであった。おじさん的には日本語ソングは「SAY YES」とか「ワインレッドの心」だと血沸き、肉躍るのだが、そういうのはタイキャバで歌えや、ボケ! っちゅーことで、たまにはこういう夜遊びも苦しゅうないだろう。うーん、次回バンコク旅行に向けたケチケチ、バンコク積立基金、早くも崩壊してるな。
本日のタイ英語:Take Care You(ofがない? 文法? んなもんタイ英語にあるわけねーべ?) と言われたら、「酔っ払っても、ちゃんと送って行ってあげる」という意味ではなく、「このワシが、”夜”も面倒見ちゃる」の意味のようである。
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