題材は、またリンちゃんの記事なんだが、実際、隠れファンです。
大ざっぱだが、世界の金融センターの候補地を選ぶ際の指針を以下に示す。
1.税金が安い
2.インフラが整っている
3.離婚に関する法律が理にかなっている
(ボーナスを税務当局から守れても、配偶者に奪われてしまっては意味がないではないか!)
4.見目麗しい男女の多さ
5.空港と学校、良いゴルフ場が整っている
6.金融危機が再発した際、バンカーが攻撃されるリスクが低い
SGPとHKは殆ど同じなのでまとめて言ってしまおう。
1と2と6はOK。5の学校は無いかな。ゴルフはSGPはかなり近所らしいぞ。
4は明らかにダメ。アジアで一番ダメ。
タックスヘイブン国家=ブ○国家学説を提唱しようとしていたところだ。
香港・SGPはアジアで最悪といわれ、スイス・オランダは欧州でキリと聞いている・・・。
人口加重で考えれば、学説はほぼ正当化できると考えていたのだが、ブルガリアやマケドニアは
考えたこともなかった。
3確かな情報ではないんだが、どうもSGPではクーリングオフ制度があるらしい。
結婚して1年以内は結婚をキャンセルできて、履歴も残らないというキャンセラブルオプション
を互いに持っているらしい。
これすげぇValueのあるオプション? だって、毎年ロールすりゃいいんだろ?
正社員と契約社員みたいなもんで。終身雇用約束なら安堵とともに人は真面目に働かな
くなる。毎年ロールのアメリカンキャンセラブルなら、びびって、調子こいてる場合じゃないだろ。
それでも俺はリスクを感じるからやらないが、これから結婚しようとしている諸君はどうせ同じ
リスクだからSGPで結婚したら1年でキャンセルできるらしいぞ。毎年ロールして、刺激的な
新婚生活を送り続けてみてはどうだろうか? 
オプションがタダで手に入る。こういうのを絶対勝てるトレードという。
*結婚は自己責任で。離婚はできたが精神的苦痛とかいう「いちやもん」でシコタマ取られても
筆者は責任負いかねます。

2009-04-28 【経済コラム】英国の増税逃れたいバンカーに送る未来の指針-Mリン
【コラムニスト:Matthew Lynn】
4月28日(ブルームバーグ):世界の金融センターとしてのロンドンの地位はここ1年でかなり傷付いた。
英政府は銀行システムの半分を実質国有化し、外国人が非居住者として富の多くへの課税を回避
できた税制も改正された。そして報酬に関する新規則が提案されている。
さらに、所得税の最高税率が40%から50%に引き上げられた。
ロンドン在勤のバンカーやプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社関係者、ヘッジファンドの
運用担当者にとっては「もう我慢できない」では済まされない話だろう。
霧雨がちの天気や、老朽化した運輸システム、金融関係者をめぐる英国全体のムードには何とか我
慢できたかもしれない。しかし、先進国で4番目に高い税率を掲げるロンドンがどうやって金融センターで
あり続けられるのか、その答えを見つけるのは難しい。会計事務所KPMGによれば、税率が英国を上
回るのはデンマークとスウェーデン、オランダだけだという。
ロンドンは世界中から才能ある人材を引き付けている。しかし、主たる関心が金もうけという若い人材
の多くが世界でも指折りの高税率の国にやって来るとは考えにくい。
バンカーはこれまで以上にじっくりと世界地図をながめることだろう。選択肢には困らないはずだ。欧州
には新旧含めて金融センターがたくさんある。
指針と候補地
例を挙げれば、ジュネーブやモナコ、ブルガリア、マケドニアだろう。この先20年、欧州のバンカーにとって
優しい環境が構築されるかの観点でみれば、ロンドンよりも良さそうだ。大ざっぱだが、候補地を選ぶ際
の指針を以下に示す。
◎税金が安い
◎インフラが整っている
◎離婚に関する法律が理にかなっている
(ボーナスを税務当局から守れても、配偶者に奪われてしまっては意味がないではないか!)
◎見目麗しい男女の多さ
◎空港と学校、良いゴルフ場が整っている
◎金融危機が再発した際、バンカーが攻撃されるリスクが低い
では、各候補地を比べてみよう。
◎モナコ:相変わらず無難な選択肢だ。個人所得への課税がないからだ。ただ、混雑しているし、物価は
高い。女性は日焼けに忙しく、あなたには目もくれないだろうが、大したことではない。ヨットは必須。ただ、
攻撃されるリスクについては、タックスヘイブン(租税回避地)反対の動きが続いているフランスに近いという
危険がある。
◎ジュネーブ:レマン湖畔のこの地に数百年もバンカーが集まってきたことには理由がある。金持ちにとって、
ここ以上に安全な場所はないからだ。税制は複雑で、最高税率は実は40%だが、スイス人でなければ、
税率はもっと低くなり得る。生活の質は良いが、物価は高い。リセッション(景気後退)をうかがわせる雰囲
気はジュネーブにはまだないし、今後も恐らくないだろう。バンカーが攻撃される可能性はゼロ。スイス経済
がチョコレート産業依存型になることはあるまい。
◎ブルガリア:最高税率はたった10%と、世界中でも最もビジネスにふさわしい体制を整えている。2007
年に欧州連合(EU)に加盟しており、政治不安をそれほど心配する必要もない。黒海沿岸で日光浴も
できる。米中央情報局(CIA)によれば、舗装された滑走路がある空港は127あり、プライベートジェット
の着陸が可能。ただ、20年前までは共産主義国だったブルガリアだ。また革命が起これば、生き残れな
いかもしれない。
◎マケドニア:旧ユーゴスラビア連邦内の共和国だったマケドニアを、ヘッジファンドの移転先としてまず考え
ることはないだろう。EU未加盟で、内戦の恐れも多少あり、ギリシャとは外交交渉を延々としているため、
金融危機時にはリスクがある。CIAによれば、舗装された滑走路を持つ空港は10カ所のみ。ただ、1人
当たり国内総生産(GDP)は9000ドルで、人件費を抑えられる。最高税率は10%。週末にはギリシャ
の島々に逃れればよいだろう。
それからもちろん、アンドラやジャージー島、マン島といった昔ながらのタックスヘイブンがある。ひょっとして数
年すると、ロンドンの金融界の大物は全員、黒海沿岸やレマン湖畔で肌を焼きながら英首相や仏大統
領が租税回避について非難する記事を読んでいるかもしれない。すべての金融機関がいなくなって初め
て、税金が原因で新規産業や才能ある人材を失うことを、各国政府は思い知るのだろう。
(マシュー・リン)
原題:Rich Bankers Have Ways to Escape U.K. Tax Bite: Matthew Lynn(抜粋)

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